「煮しめ」「呉汁」昔ながらのお盆料理を作ってみんなで囲みました。

2021年6月23日 月一スタッフお料理会

 

夏至を過ぎました。

歴の上では、これから少しずつ日が短くなってきます。
そして7月に入ると、そろそろお客様からのお盆の準備でご連絡を頂くようになります

近頃、お盆と言っても外食が当たり前になりました。今では、どちらかというと “大人の夏休み” という感覚が強くなってきたようにも思います。

事務所でもそんな話題になって、あらためて「自分たちの子どもの頃の“お盆”はどうしてたっけ?」ということで、それぞれの子ども時代の話になりました。

そんな話の中で、みんなに共通していた“お盆ならではの大皿料理”は、椎茸のだしがきいた「煮しめ」。
そして「呉汁」。種子島出身のスタッフからは「団子が食卓に上がっていた」という話に、ちょっとびっくりしながら話が弾みました。「呉汁」にいたっては、私たちも今ではほとんど食べることは無くなり、記憶の中での料理になりつつあります。

ということで、今日のテーマは「古き良きお盆の食卓」。お盆を前に、「煮しめ」「呉汁」「団子」を作ってみようという事になりました。

そして、お客様に教えて頂いて6月の頭から作っていた「梅味噌」もちょうど美味しくなってきたので、仕上げをして「といもがらの梅味噌合え」にし、4品を作ってスタッフみんなで囲みました。

今回は煮しめということで、味が染みるように前日のお昼から仕込みを始めました。
まず、筍・椎茸・人参・こんにゃく・昆布・里芋など具材を切っていきます。こんにゃくは“ねじりこんにゃく”にしていきます。初めて“ねじりこんにゃく”を作ったスタッフは、くるんっとねじっても戻ってしまって、苦戦していました。

「煮しめ」は干し椎茸の戻し汁をたっぷり使って煮ていきます。お出しから、椎茸いい香りがしてきます。
油揚げと厚揚げの油抜き、昆布の結び等、下ごしらえをし、煮えにくい筍や人参から先に入れ煮込んでいきます。

煮しめを煮込んでいる間に、2週間前から仕込んでいた梅味噌の仕上げをしていきます。梅味噌の発酵を止める為に火を入れていきます。

まず、種を取っていくのですが、思っていたよりも皮が固かったので、包丁で細かく切って、さらにすり鉢ですり潰していきます。後は焦げないように、混ぜながら煮詰めます。
今回は、といもがらの梅味噌合えとほうれん草としめじの梅味噌合えにします。

煮しめに火が通ったら味付けをします。砂糖と、「母ゆずり淡口」入れて煮ていきます。母ゆずり淡口は、いりことかつおの天然ダシがたっぷり入っていますので、味がしっかりと決まります。あとは味見をしながら、みりんも足して調整していきます。今日はこれでおしまい。冷蔵庫で寝かせておきます。

次の日。
朝から火を入れます。昨日までの鍋は具材を全部入れたらあふれそうになっていたので、さらに大きい鍋に移し替えて再開です。なかなか、家ではこんな大きな鍋では作らないですね。今回は15人分を作りました。

今日は「呉汁」と「梅味噌合え」そして、お盆ならではの「お団子」を作ります。
まずは、呉汁に入れる大豆の準備です。

「呉汁」は大豆をすり潰した物と味噌汁を混ぜたもののことのようなのですが、私の母に作り方を聞いたところ、「すり潰すと食感が悪いので、刻んだ方が良いよ!」と教えてもらってので、みじん切りにすることにしました。水煮大豆をひたすら細かくしていきます。

具には茄子、油揚げ、人参、しめじ、こんにゃく、きくらげ、といもがら等、具沢山。食べやすい大きさに切っていきます。

同時進行で、梅味噌合えにする「といもがら(ずいき)」の下準備をしていきます。
こちらも、お盆ならではの食材ですね。まだ、売っていないかなと思っていたのですが、道の駅でお手頃価格で見つけることができました。

といもがらは初めて料理するスタッフばかりで、ネットで調べながら下処理をしていきました。
薄切りにして、梅味噌をかけて頂きます。

団子はこちらも私の母から教わった「かんざらし粉」を使い、平べったい形で作っていきます。こちらはあんこをかけて頂きます。あんこは、お好みで食べられるように、こしあんと粒あんを準備しました。

具材に火が通ったら、「麦生味噌やまぶき」を入れていきます。具沢山味噌汁には、やまぶきがとっても良く合います。麦のもつ柔らかい香りが、具材同士の持ち味をしっかりとまとめてくれますよ。

そして、箸休めにきゅうりでぱぱっと浅漬けを作って、12時すぎにみんな揃って頂きます。

みんなでご飯食べながら、お盆の話から田舎話に花が咲き、鹿児島県以外で過ごした若かりし頃の話で盛り上がりました。
「郷土料理はやっぱり美味しいね」とみんなでお腹いっぱいになりました。

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