「南国の気候風土に合う味」だけを求めて、もう100年が経ちました。

  南国鹿児島では、夏場は暑くて、また海に囲まれた南国特有の気候風土のもとで、独特の食文化が発達しました。その食文化を代表するものに、全国でも珍しい「コクのある、とびきり甘口の醤油文化」があげられます。

 そもそも醤油などの基礎調味料は、その土地土地に根差して育まれてきたもの。しかしながら、戦後6,000社あった全国の醸造元も、今では1,537社だけになってしまいました。

 そんな昔ながらの伝統が消えていく中で、カネヨ醤油「母ゆずり」は今から100年前に、初代当主 横山栄蔵が漁師をしていた経験をもとに考案した伝統技法を受け継ぎ、この地に根ざして今日に至ります。

 「子供でも魚をおいしく食べられないだろうか」 
 「たくさん魚を食べてもらうには、どうしたらいいだろうか」
 「煮付けや煮ものを、子供でもおいしく食べられないだろうか」

 100年前、南国鹿児島の地でモクモクと噴煙を上げている桜島を目の前に、漁師だった初代栄蔵は、魚を売りながら日々考えました。 
「子供でもおいしく魚の煮つけや煮ものが食べられるように」。
そんな思いから、今のカネヨのお醤油の原形が出来たのでした。

 鹿児島の気候にあった、魚がおいしい醤油。
その為にはコクと甘みのある醤油造り。 18ヶ月という長い長い時間をかけて大豆のうまみをじっくり抽出した天然醸造生揚。
 麦の香ばしい「香り」と「甘み」をたっぷり引き出したカネヨ独自のアミノ酸液。これをブレンド。 
 そして、これらをじっくり寝かせて造りあげる。
だから、魚がおいしく食べられる醤油に仕上がるのです。

 これらの「伝統技法」と「製造思想」をもとに造られ、100年たった現在鹿児島の家庭で一番多く使われているのが、この「母ゆずり濃口・淡口」なのです。

 濃口醤油は直接つけて「お刺身」などに。
淡口醤油は「煮物や煮つけ」などのお料理の基本に。九州最南端の海に面している鹿児島県ほど、この2つをうまく使い分けしている所はありません。

 「濃口醤油」そして「淡口醤油」。これらをうまく使い分けて、ぜひ日々のお料理にお役立て下さい。