横山醸造の伝承 麦麹
「母ゆずり濃口」「黒糖醤油 甘口さしみ」を、お使いの会員さんへ
今から半年前、一本の電話がかかってきました。私どもの事務所に。
「かねよさんの味噌や醤油を10年近く使って、お店で毎日お客様に料理を出しているが、おたくの味噌を造る時の“麦麹(こうじ)”を分けてもらえないだろうか?」
私達がとまどっていると・・・
「伝統食である味噌造りの基本となる“麹(こうじ)”を使って、料理の幅を広げたいんだ」と、おっしゃるのでした。
会員さんの言われた“味噌を造る時”の麹(こうじ)。それはつまり、“麦麹(むぎこうじ)”のこと。
そもそも私達が造っている麦味噌は、大豆と塩、そしてこの“麦麹(むぎこうじ)”で作られます。
全国の8割以上が米味噌が主流の中、100年間 私たちはこの麦みそだけを、造り続けてまいりました。
ですから正直、この一本の電話を頂くまでは“麦麹(むぎこうじ)”は麦みそ造りにおいての一素材であり“麦麹(むぎこうじ)自体を食べる”という発想は全くありませんでした。
ところが、この会員さんは、
「“麦麹(むぎこうじ)”で、料理のレパートリーを広げたい」
そうおっしゃったのです。
つまり「料理の素材としての“麦の麹”そのものを直接食べる」という考え。
私たちはこの発想は、とても面白く可能性を感じましたが、同時に疑問も残りました。
「麦麹を食べる。でも、一体どうしたら美味しく“麦麹”をたべられるのだろうか?」
そこでこの半年間、私達は工場の中で研究を進めてまいりましたが、その答えは思いもかけない、自分たちの足元にありました。 それは・・・
それが、「麦麹の醤油漬け」だったのです。
他社では3日かけて造るところを、あえて2日間という短期間に高温で一気に仕上げる “二日麹(こうじ)製法”。この製法により発酵する力が強くなり、デンプン質を豊富に含んで甘みが強くなって出来たのが、横山醸造の“二日麹(ふつかこうじ)”。
これを、南国鹿児島の家庭で40年以上使い続けられてきた“母ゆずり濃口醤油”に漬けこんで、じっくり冷蔵庫の中で寝かせる。
これが“麦麹をおいしく食べられる方法”だったのでした。
もちろん、似たような“醤油漬け”の商品は一般に市販されている“もろみ”等があると思います。しかし、これらの商品は基本的に大豆が中心で、味も初めから加工されていて塩味がキツく、料理への応用としては非常に難しいかと思われます。
しかし、この「麦麹の醤油漬け」は、
「自分の普段“使い慣れている醤油”を漬け込んで造れる」
そこに特長があります。 私たちスタッフもこの「麦麹の醤油漬け」を、普段から使い慣れている“母ゆずり濃口醤油”で、何回も試して自分好みにしてみました。
さらに、ニンニク、ショウガ、鷹の爪など薬味を加えることが出来るので、味や風味に変化がつけられ、自分だけの手作り調味料ができます。
なお、“母ゆずり濃口醤油”の場合の漬け込む時間は“約一週間がちょうどよい”ようです。
冷蔵庫で一週間寝かせた「麦麹の醤油漬け」を
食べてみたところ、麦のプチプチとした食感が心地よく、豆腐、野菜、魚や肉との相性も抜群でした。
実際会員さんのお店では刺身や寿司に醤油の代わりに数粒のせたり、おぼろ豆腐の上にネギと一緒に薬味としてのせたり。
さらに「麦麹の醤油漬け」を使われた別の会員さんからは・・・
「チャーハンの隠し味としても使える!」と、お電話を頂きました。
さらに、何よりも来店されたお客様にとって“初めて食べる食材”ということもあり、
「食べ方の説明などを通して、会話が非常に盛り上がった」との声もいただきました。
このように、料理のレパートリーが広がる「麦麹の醤油漬け」。
私たちは総責任者の池工場長と話し、この「横山醸造の伝承麦麹(こうじ)」を、
次回8月の麹造りの時に予約分だけ多めに造り、皆様にお分けすることを決定致しました。
以上の趣旨をご理解頂いた上で、もしご興味ある会員さんは、
ぜひ、私どもへご連絡を頂けたらと思います。
なお、今回の「横山醸造の伝承麦麹」は「麦麹の醤油漬け」で試して頂きたいので、麦麹200g×2袋 と 母ゆずり濃口醤油500ml×2本 として、お分けしたいと思います。
また、すでに母ゆずり醤油をお使いの方には、麦麹のみのセットもご用意しました。
ぜひ“麦麹の可能性”という考えにご賛同いただける会員さんの方がいらっしゃったら、ご連絡をいただければと思います。 よろしくお願いいたします。
(有)かねよみそしょうゆ
お願い・・・
正直、この「横山醸造の伝承麦麹(こうじ)」がどのような可能性があるか私たちにとってもとても興味があるところです。
ですので、もし「このような使い方でお客さんから喜ばれた」とか「こんな使い方があった」というご意見等ありましたら、ぜひお聞かせいただけたらと思います。